真夏の太陽が頭上でまばゆい光を放つころ、まるで大地を威風堂々と歩くライオンのような存在感を思い起こさせるのが、獅子座の人々かもしれません。
朝の光がまだあたりを染めきらないうちに、すっと風が動き出し、街のすみずみをかけ巡っていく――その光景は、双子座という星座を想像するときのひとつのイメージでもあります。
春の風が吹き抜け、心地よい香りが街全体を包みはじめるころ、夜空を見上げると、そこには穏やかなラインを描きながら輝く牡牛座の星々が見つかるかもしれません。
夜の帳（とばり）がほどけはじめ、空がわずかに白みかけた頃合い。昇りかけの光に照らされる前の星空を見上げると、魚座の星々がかすかに揺れているのがわかります。そこに描かれるのは、まるで海の中を泳ぐ二匹の魚の姿。
夜空に広がる冬の景色が、しんしんと静まり返る頃。見上げた先に、まるで未来を運ぶ風のような輝きを放つ星々が、水瓶座のかたちを描いています。かじかむ空気の中で、その淡い光はどこかしらクールな印象を受けるかもしれません。
冬至の頃、冷たく澄んだ夜空にそっと顔をのぞかせる山羊座は、長い闇を照らす月明かりのように、淡々とした雰囲気の中に揺るぎない力を秘めているように見えます。
